問題が発生した心理的瑕疵物件は負動産
一般的に「負動産」と呼ばれる土地は、山間部や人がいないエリアに存在し、利用価値がほとんどない不動産を指します。
しかし、なかには人通りが多かったり、アクセスが良好だったりするエリアに存在する負動産もあります。
人気エリアにある負動産は、「心理的瑕疵物件」である可能性が高いです。
本記事では、心理的瑕疵物件と負動産の関係性について解説します。
「心理的瑕疵物件」とは?
心理的瑕疵物件(しんりてきかしぶっけん)とは、購入する際にお客様が嫌悪感や抵抗を抱くような物件を指します。
「瑕疵」は不動産取引において欠陥や不具合を指す言葉として使われており、対象物件に何かしらの問題があるときに用いられます。
何らかの要因で人が亡くなった、いわゆる事故物件も心理的瑕疵物件に含まれており、なかなか買い手が付かない傾向にあります。
瑕疵物件には、心理的瑕疵を含めた下記3種類の瑕疵が挙げられます。
物理的瑕疵
雨漏りやシロアリなどによる腐食、設備不良など物件そのものに問題がある状態を指します。
また、土壌汚染や荒れ地といった、建物だけではなく敷地内の土地に問題がある場合も物理的瑕疵となります。
法的瑕疵
建ぺい率や容積率といった、建築基準法に違反した条件で建てられた負動産が該当する瑕疵です。
一般の方は不動産に関する知識が乏しいため、不動産業者は購入前に詳しく説明することが求められます。
環境的瑕疵
近くに火葬場やお墓があるなど、対象となる物件の周辺環境によって快適に生活できないときに挙げられる瑕疵です。
物理的・法的に問題がなくてもその物件に住みたくないと思われる方が多いため、価値が低くなる傾向にあります。
仲介業者が心理的瑕疵物件を取り扱いたくない理由
不動産の仲介業者は、下記の理由により心理的瑕疵を取り扱いたくないと考えています。
売りにくい
心理的瑕疵物件はお客様が買いたがらないため、売りにくいことから取り扱いたくないと考える仲介業者は多いものです。
物件を紹介する際、心理的瑕疵物件を案内すると購入を断念する方が多く、コミュニケーションコストが無駄になってしまいます。
そのため、一般的な物件よりも手間がかかる心理的瑕疵物件を取り扱う仲介業者は少ない傾向にあります。
利益が低い
心理的瑕疵物件を購入してもらうためには、お客様に理解していただくほか、売価を調整することが挙げられます。
しかし、心理的瑕疵物件を購入したいと考えるお客様は少なく、理解・購入してもらうためには多くの手間が発生します。
仲介業者からすると心理的瑕疵物件はハイコストローリターンの商品であるため、取り扱いたくない業者は多いものです。
融資の対象になりにくい
心理的瑕疵物件は以前の入居者にトラブルがあったとはいえ、数百万円以上が必要な高額商品です。
お客様はローンを組んで訳あり物件を購入することになるため、一般の不動産と比べて購入に至るハードルが高い傾向にあります。
また、心理的瑕疵物件は融資の対象になりにくく買い主を選ぶことから、仲介業者も売りたくないと考えるものと言えるでしょう。
心理的瑕疵物件は売却が難しい
このように、心理的瑕疵物件は買い取った仲介業者が売りにくいことから、負動産となってしまう可能性が高い物件です。
心理的瑕疵物件について、「一度でも誰かが入居すれば、以降は事件・事故のことを話さなくても良い」といった話を耳にしたことがあると思います。
しかし、法律ではそのような決まりごとはなく、義務付けられてはいませんがお客様に聞かれたら答える必要があります。
心理的瑕疵物件は売却が難しいため、当社のような処分業者に依頼するのもひとつの方法であると言えるでしょう。
心理的瑕疵物件であっても、固定資産税や都市計画税といったランニングコストが発生します。
処分時は一時的に費用が発生しますが、それ以降はランニングコストを支払う必要がないため支出を抑えることができます。
おわりに
本記事では、心理的瑕疵物件と負動産の関係性についてご説明しました。
心理的瑕疵物件は事件や事故によって、購入する際に嫌悪感や抵抗を抱くような物件を指します。
仲介業者が販売しにくいことから、心理的瑕疵物件は売却が難しい負動産になる可能性が高いです。
心理的瑕疵物件を所有している方は、売却ではなく処分を検討しましょう。
この記事を書いた人
リゾート・バンク コラム部
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